レスキュースライダーは、学校やオフィスビルなどに設置されている非常用階段避難車です。
結構高いので設置されている所は少ないです。
車いすを使っている方や歩けない方をこれに乗ってもらって、階段を下ります。
らせん階段では使用できません。
避難するための車イスですので、階段を上ることはできません。
レスキュースライダーの構造は、車輪で下りるのではなく走行ベルト(キャタピラやベルトコンベアのような)を使います。
走行ベルトは簡単に回転しないので、斜面から下ろすときにスルスルーっと回って下りることはありません。
階段の角度によっては多少ショックはありすが、車椅子に乗ったままで下ろすよりは遥かにガタンガタンしません。
乗られる方がオフィスビルや学校に通えるぐらい元気な方でしたら1人でも可能ですが、介護タクシーのご利用者さんですと2名で行った方がいいと思います。
レスキュースライダーは、階段を降りときは真っ直ぐ走行します。
階段途中の踊り場で車輪で方向転換回転し、傾斜地は真っ直ぐおります。
オフィスビルや学校ですと階段の幅が1m20cm以上あると思いますので、このような操作は1人でも可能です。
一般住宅だと階段の幅が75cmぐらいのところが多いと思います。
階段途中で直角に曲がることも多いです。
1人だと前側を曲げることはできないので、2名のうち前側の人が横ずらしをして、少しずつ曲がって行くしかありません。(レスキュースライダーの横幅約55cm)
オフィスビルや学校は、階段自体がコンクリートや鉄で出来ています。
その上に長尺シートやカーペットを敷き、角には丈夫なプラスティックや金属の滑り止めがついています。
このような場所だと走行ベルトに体重がかかり、ベルトがゆっくり回ります。
一般住宅の階段のほとんどは木で出来ています。
滑り止めの溝を彫っているか、ゴムやカーペットを敷いて滑り止めのをしているのではないでしょうか。
このような場合だと、走行ベルトが食わないで、滑って下りていきます。回転しません。
ゴムでスルスルーっと滑ることはありませんが、摩擦でカーペットが黒くなります。
木だと欠けたり、ゴムだと切れたり、カーペットだと毛羽立ったりほつれたりします。
必ずなるわけではありませんが、このようになることがあります。
このような汚れや傷は、私達では補修できませんので、ご利用者さんの方で行っていただくことになります。
エレベータの点検の日に通院しないといけないとか、階段に設置したイス式階段昇降機が調子が悪く、どうしても下りないといけない時などにも。
布担架だと乗る方も持ち上げる方も大変ですが、これだと10階でも20階でも下りることができます。