傷病者の観察とその内容
観察は傷病者を確認してから、医療従事者に引き継ぐまで観察する
1.外見観察 傷病者の外見を観察する
- 傷病者の状態 (歩行できるか、どんな姿勢でいるか)
- 出血 (出血はあるか、どの程度の量)
- 嘔吐
- 失禁
2.バイタルサイン vital signs (生きていることを示す兆候 生命兆候)
- 意識 (呼びかけや皮膚の刺激)
- 呼吸 (胸腹部mp動き、吐く息により、呼吸の有無、呼吸数、性状をみる)
- 皮膚 (乾燥、湿潤など)
- 体温
病院で使うバイタルサイン
- 脈拍 60~90
- 血圧 120~80
- 呼吸 16~20
- 体温 36~37
バイタルサインの確認要領
1.意識の観察
- 傷病者に問いかけて、表情や言動をみて会話ができていれば訴えを聞く
- 肩をたたきながら大声で呼びかける
2.呼吸の観察
- 傷病者の胸腹部の動きを見て、10秒以内で普段どおりの呼吸の有無
- 普段どおりの呼吸があれば、さらに10秒間、深さ、回数
一般的な呼吸数 成人16~19回/分 小児20~30 新生児40~50
3.皮膚・体温の観察
- 皮膚の観察は、呼びかけたときの顔面などの視認、額に手をあてたときの感触などにより行う
- 皮膚が乾燥しているときは、脱水の状態の一つ
- 湿潤や発汗は発熱時の特徴的な状態
- 体温は、額などに手をあてて観察
- 体温計を使う
バイタルサインについては定期的に観察し記録しておくことが大切
- 接触したとき
- 現場を出発したとき
- 搬送中
- 病院に到着する前
3.止血法
- 血液の量は、成人で体重の1/13、1/14(7~8%)
- 体重60kgで5L
- 20%の血液量が失われると出血性ショック
- 30%で生命に危険
- 50~60%で生命の危険に近づく